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九山八海

読み方

くせん はっかい

意味

仏教の宇宙観で、世界の中心にそびえる須弥山を、九つの山と八つの海が同心円状に取り囲んでいるとする世界構造のこと。広く、仏教で説く宇宙全体や、果てしなく広大な世界を指して用いられる。

由来

古代インドの世界観を受け継いだ仏教宇宙論に由来する語。須弥山を中心に、持双山などの山々と海が交互に囲むと説く構造を「九山八海」と呼んだ。成立年代は特定しにくいが、紀元前後から数世紀にかけて形成された仏教論書・経典の宇宙観に基づき、日本には仏教伝来後、奈良時代以降に受容された。

備考

日常会話ではほとんど使われず、仏教・文学・美術史の文脈で用いられる専門的な語。比喩的に「広大な世界」を表すこともある。

例文

  • 仏教美術の曼荼羅には、九山八海の宇宙観が象徴的に表されている。
  • 老師は、須弥山を中心とする九山八海について、図を描きながら説明した。
  • この寺の庭園は、石組みで九山八海を表現していると伝えられる。
  • 古い経典を読むと、九山八海という壮大な世界像に当時の人々の想像力を感じる。
  • 彼は小さな悩みに沈む自分を戒め、九山八海の広がりを思い浮かべた。

類義語

  • 須弥世界
  • 須弥山世界
  • 三千世界

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