九品往生
読み方
くほん おうじょう意味
阿弥陀仏の極楽浄土へ往生する者を、生前の信仰・修行・功徳などに応じて九つの等級に分けるという浄土教の考え。また、その九つの段階に従って極楽に生まれること。上品・中品・下品の三段階を、さらに上生・中生・下生に分ける。由来
浄土教の根本経典の一つ『観無量寿経』に説かれる「九品」の往生思想に由来する。同経は中国・劉宋の元嘉年間(5世紀前半、424〜442年ごろ)に畺良耶舎が漢訳したと伝えられるが、成立事情には諸説がある。日本では平安時代以降、浄土信仰の広まりとともに、九体阿弥陀像・来迎図・寺院儀礼などを通じて定着した。備考
仏教、特に浄土教の専門語。日常会話ではまれで、寺院・仏像・来迎図・法話・古典文学の文脈で見かける。「九品」は通常「くほん」と読む。例文
- 『観無量寿経』は、極楽に生まれる人々の境地を九品往生として説いている。
- この寺の九体阿弥陀像は、九品往生の思想を象徴するものだと説明された。
- 法話では、罪深い凡夫にも九品往生の道が開かれていると語られた。
- 彼女は卒業論文で、平安時代の来迎図に表れた九品往生の表現を研究した。
- 葬儀で「九品往生」という語を聞き、浄土教では往生にも段階があることを初めて知った。
類義語
- 九品浄土
- 九品蓮台
- 極楽往生
- 浄土往生
対義語
- 六道輪廻
- 悪趣転生
- 堕地獄