乗輿播遷
読み方
じょうよ はせん意味
天子・皇帝が、戦乱や政変などのために都を離れ、各地をさまよい移ること。国家の中心である君主が避難・流亡するほど、王朝や政権が大きな危機に陥っている状況を表す。由来
中国の漢籍に由来する成語。「乗輿」は本来、天子の乗る車のことで、転じて天子・皇帝を指す。「播遷」は散り散りに移る、流浪する意。成語としての明確な初出年代は未詳だが、同趣旨の「乘輿播越」は『晋書』(唐代、648年成立)などの史書に見える。備考
非常に硬い漢語で、日常会話ではほぼ使わない。主に中国史・日本史の叙述や漢文調の文章で、君主の流亡を荘重に表す語。例文
- 戦乱が都に迫り、史書はその事態を乗輿播遷と記している。
- 乗輿播遷の噂が広がると、朝廷の威信は急速に失われた。
- 唐の玄宗が安史の乱で蜀へ逃れた出来事は、乗輿播遷の一例として語られる。
- 小説では、乗輿播遷の混乱の中で臣下たちの忠義が試される場面が描かれていた。
- この語は、王朝末期の危機を説明する際に、単なる避難ではなく乗輿播遷という重い表現で用いられる。
類義語
- 乗輿蒙塵
- 天子蒙塵
- 蒙塵
- 播遷
- 遷幸
対義語
- 天下泰平
- 国泰民安
- 太平無事
- 安寧秩序