主客合一
読み方
しゅかく ごういつ意味
認識する主体(自分・心)と、認識される客体(対象・物)が対立せず、一つに溶け合った状態になること。哲学・宗教・芸術論などで、対象に没入し、自他や内外の区別がなくなるような境地をいう。由来
「主客」は主体と客体、「合一」は一つに合わさることを表す漢語。特定の故事や古典の一句に由来するかは不明。日本では西洋哲学の subject/object の訳語が整った明治期(19世紀後半)以降、哲学・美学・宗教思想の用語として広まった。備考
日常会話ではあまり使わず、哲学・禅・芸術批評で用いられる硬い表現。「主客転倒」とは意味が異なり、主体と客体が入れ替わることではない。例文
- 名人の演奏を聴いていると、奏者と楽器が主客合一したように感じられた。
- 彼は絵を描くうちに風景の中へ入り込み、主客合一の境地に達したという。
- 禅の修行では、自己と世界の隔たりを超える主客合一が語られることがある。
- 研究対象を冷静に分析する姿勢と、対象に深く没入する主客合一の感覚は、どちらも大切だ。
- その舞台では俳優と観客の呼吸が重なり、劇場全体が主客合一の空気に包まれた。
類義語
- 物我一体
- 自他一如
- 心物一如
- 梵我一如
- 渾然一体
対義語
- 主客分離
- 主客対立
- 物我対立
- 自他分別