不刊之書
読み方
ふかん の しょ意味
きわめて価値が高く、削除・訂正するところがないほど優れ、後世まで読み継がれるべき書物。不朽の名著や、学問・思想の基準となる著作をたたえていう。「刊」は現代の「出版」ではなく、古くは文字を削って直す意。由来
中国古典に由来する成語。前漢末〜新代の学者・揚雄(紀元前53年〜紀元18年)の「答劉歆書」に見える「是懸諸日月不刊之書也」に由来するとされる。「刊」は、竹簡・木簡に書いた文字の誤りを小刀で削って訂正することを指し、「不刊」は訂正する余地がない、または消し去れないほど優れているという意味になった。厳密な成立年は不詳。備考
「刊」を「出版」と解して「未刊の本」と取るのは誤り。文章語・評論語として使われ、日常会話では「不朽の名著」の方が自然。例文
- 『論語』は、東アジアの思想に大きな影響を与えた不刊之書といえる。
- 祖父はその植物図鑑を、研究者なら必ず参照すべき不刊之書だと語った。
- 彼の歴史書は刊行から百年を経ても価値を失わず、不刊之書として評価されている。
- 流行に左右される実用書ではなく、時代を越えて読まれる不刊之書を書きたい。
- 古い写本で伝わったその注釈書は、学界では不刊之書として尊重されている。
類義語
- 不朽の名著
- 不朽の書
- 不刊の書
- 不刊之典
- 古典的名著
- 名著
対義語
- 駄本
- 愚書
- 凡書
- 悪書
- 取るに足りない本