三寸不律
読み方
さんずん ふりつ意味
長さ三寸ほどの小さな筆、または筆そのものを指す語。転じて、筆を用いて文章を書くこと、文筆活動、文章表現の力をいうこともある。現代では日常語ではなく、古風・漢文調の表現として用いられる。由来
「不律」は古代中国で筆を指した異名。後漢の『説文解字』(100年ごろ成立)などに、地域によって筆を「聿」「不律」「弗」「筆」などと呼んだことが見える。「三寸」は筆の小さな長さを表す語で、これらが結びついて「三寸ほどの筆」の意になった。成語としての成立年は不詳。備考
非常に文語的で、日常会話ではほぼ使われない。単に「筆」と言えば足りる場面が多く、文章・書道・文筆の格調を出す表現として用いられる。例文
- 老書家は三寸不律を執ると、白い紙面に迷いのない一字を書きつけた。
- 彼は三寸不律を友として、戦後の世相を鋭く記録し続けた。
- 権力に迎合せず、彼女は三寸不律を武器に社会の矛盾を訴えた。
- 机上の三寸不律一本から、人の心を動かす名文が生まれることもある。
- 剣を取らずとも、記者は三寸不律によって時代に一石を投じた。
類義語
- 筆
- 毛筆
- 不律
- 文筆
- 椽筆