一葦可航
読み方
いちい かこう意味
一本の葦でも舟のようにして渡れるほど、川や海峡などの幅が狭く対岸が近いこと。転じて、二つの土地・国が水を隔てていても、往来しやすいほど近接していること。由来
中国最古の詩集『詩経』衛風「河広」の「誰謂河広、一葦杭之」(だれが河を広いと言うのか、一束の葦でも渡れる)に由来する。「杭」は渡る意で、後に「航」に通じて「可航」と表された。詩は西周末~春秋期(紀元前8~6世紀ごろ)の成立とされる。備考
日常会話ではほとんど使われない文語的表現。水を隔てた近さをいう点で「一衣帯水」に近いが、より古典的・詩的な響きがある。例文
- 岬から見える小島は一葦可航の距離にあり、晴れた日には人家の屋根まで見える。
- この海峡は一葦可航と形容されるほど狭く、古くから交易の道となってきた。
- 両国は一葦可航の間柄で、文化や言葉にも互いの影響が色濃く残っている。
- 地図で見ると遠そうだが、実際には対岸の町まで一葦可航で、フェリーなら十分ほどだ。
- 祖父は、昔はこの川幅も一葦可航で、子どもでも簡単に向こう岸へ渡れたと話していた。
類義語
- 一衣帯水
- 咫尺之間
- 指呼之間
対義語
- 千里迢迢
- 遠隔万里
- 天涯海角