髀肉復生
読み方:ひにく ふくせい
意味
長く馬に乗らずにいるうち、以前は馬乗りでやせていた太ももに肉が再びつくこと。転じて、才能や志はあるのに活躍する機会を得られず、いたずらに月日を過ごしていることへの嘆きをいう。
由来
中国・三国時代(3世紀)の故事に基づく。『三国志』蜀書・先主伝の裴松之注が引く『九州春秋』によれば、劉備は荊州で劉表のもとに身を寄せていた際、馬に乗らない生活が続いて太ももに肉がついたのを見て泣いた。かつては馬上にあって太ももの肉が落ちていたのに、今は功業を立てる機会もなく老いていくことを悲しんだという故事から生まれた。
備考
単に運動不足で太ったことをいう語ではない。「髀肉復生の嘆き」の形で、能力や志を発揮する機会がない不遇・焦燥を表す場合が多い。髀は「太もも」の意。
誤用・混同注意
- 「脾肉復生」と書くのは誤り。正しくは、太ももを意味する「髀肉復生」。
- 単なる肥満や運動不足の意味だと解するのは不十分で、活躍の機会がないことへの嘆きを含む。
例文
- 実戦の指揮から長く遠ざかっている彼は、髀肉復生の嘆きを抱いている。
- 大きな仕事を任されないまま歳月が過ぎ、髀肉復生を痛感した。
- 志を実現する場を求めていた劉備の髀肉復生の故事は、機会を得られない者の焦りをよく表している。
分類
類義語
- 蹉跎歳月
- 壮志未酬
- 雌伏