飲鴆止渇
読み方
いんちん しかつ意味
毒鳥とされる鴆(ちん)の毒を飲んで、目先の渇きを止める意から、その場の苦痛や問題を一時的に解消しようとして、かえって将来により大きな害や破滅を招くこと。根本的な解決にならない、危険な応急処置を非難していう。由来
中国の歴史書『後漢書』の「霍諝伝」に見える「飲鴆止渇(鴆を飲みて渇きを止む)」に由来する。『後漢書』は南朝宋の范曄が5世紀ごろに編纂した書物である。鴆は、羽や肉に猛毒があると信じられた伝説上・想像上の鳥で、その毒を飲めば渇きは一時忘れられても命を失う、という比喩である。備考
主に文章語として、近視眼的で有害な対処を批判する際に用いる。単なる「一時しのぎ」よりも、「後で深刻な害を招く」という強い否定的含みがある。例文
- 赤字を隠すためだけに無理な借金を重ねるのは、まさに飲鴆止渇の策だ。
- 痛み止めだけで症状をごまかし続ければ、飲鴆止渇となって病気を悪化させかねない。
- 将来の環境負荷を考えずに開発を急ぐことは、目先の利益を取る飲鴆止渇ではないか。
類義語
- 一時しのぎ
- 対症療法
- 姑息療法
- 弥縫策
対義語
- 根本解決
- 抜本塞源
- 恒久対策