鑿壁偸光
読み方
さくへき とうこう意味
家が貧しく灯火を買う余裕がなくても、工夫して学問に励むこと。転じて、苦しい境遇や不十分な環境に負けず、強い向学心をもって勉学に打ち込むことをいう。由来
中国・前漢の学者、匡衡の逸話に由来する。匡衡は貧しく灯油を買えなかったため、隣家との壁に穴をあけ、漏れてくる灯火の光で読書したという。「鑿壁」は壁をうがつこと、「偸光」は光をぬすむこと。典拠は『西京雑記』とされるが、同書の成立は諸説あり、前漢末成立説のほか、晋代・4世紀ごろの成立説もある。備考
「偸」は「盗む」の意で、現代表記では「偷」を用いた「鑿壁偷光」も見られる。日本語では文章語・教養語で、日常会話では「苦学する」と言う方が自然。例文
- 彼は奨学金とアルバイトで生活を支えながら、鑿壁偸光の思いで医学部合格を目指した。
- 図書館が閉まった後も街灯の下で参考書を読む姿は、まさに鑿壁偸光というべきものだった。
- 祖父は戦後の貧しい時代に、鑿壁偸光の精神で勉強を続け、教師になった。
- 設備の整わない地方校から全国大会へ進んだ彼らの努力には、鑿壁偸光の気概が感じられる。
- 恵まれた環境に甘えず、鑿壁偸光の志を忘れないことが研究者には大切だ。
類義語
- 蛍雪之功
- 蛍窓雪案
- 刻苦勉励
- 苦学力行
- 勤学苦労
対義語
- 不学無術
- 無為徒食
- 怠惰懶惰
- 遊惰怠学