道傍苦李
読み方
どうぼう くり
意味
道ばたに実が多くなっていても、誰も取らない苦いスモモのこと。そこから、役に立たないために人から顧みられない物事、または価値がないと見なされて放置されるものをたとえる。
由来
中国・南朝宋の劉義慶が編んだ『世説新語』「雅量」にある王戎の故事に由来する。同書は5世紀前半、430年頃の成立とされる。七歳の王戎は、道ばたのスモモの木に実が多くても誰も採らないのを見て、「道辺にあって実が多いのは、きっと苦いスモモだからだ」と見抜き、実際にそのとおりだったという。
備考
「李」はスモモ、「道傍」は道ばたを指す。人に用いると、相手を無価値・無能と決めつける強い表現になり得るため注意が必要。現代の日常会話ではまれで、文章語・教養語として用いられる。
例文
- 時代に合わなくなったその制度は、今では道傍苦李のように扱われている。
- 古い機械を道傍苦李として処分する前に、再利用の方法がないか検討しよう。
- 彼は自分の研究成果が道傍苦李となって埋もれないよう、実用化に取り組んだ。
類義語
- 無用の長物
- 役立たず
- 無価値なもの