迂直之計
読み方
うちょく の けい意味
目的を達成するために、あえて遠回りに見える方法や間接的な手段を選び、結果として有利な立場を得る策略。真正面から進むより、迂回・偽装・時間差などを用いたほうが早く、確実に成果へ近づけるという考えを表す。由来
中国の兵法書『孫子』軍争篇に見える「以迂為直、以患為利(迂を以て直と為し、患を以て利と為す)」に基づく語。孫子の成立は諸説あるが、一般に春秋末期から戦国時代初期、紀元前5世紀ごろとされる。「之」は漢文で「の」に当たる助字。備考
軍事・経営・交渉など戦略的な文脈で使われる硬い表現。日常会話では「急がば回れ」「遠回りの策」のほうが自然な場合が多い。例文
- 新市場への参入では、いきなり大手と競うのではなく、地方の小規模店舗から信頼を築く迂直之計を取った。
- 彼は正面突破を避け、相手の協力会社との関係を深めることで交渉を有利に進める迂直之計を用いた。
- 遠回りに見える留学経験が、結果的には国際部門への近道となり、まさに迂直之計だった。
- 敵の主力を避けて補給路を断つ作戦は、古典的な迂直之計の一例である。
- 問題の部署を直接批判せず、全社研修という形で意識改革を促したのは、上司なりの迂直之計だった。
類義語
- 迂回戦術
- 遠回りの策
- 搦手から攻める
- 急がば回れ
- 以迂為直
対義語
- 正攻法
- 直截了当
- 単刀直入
- 猪突猛進