詠雪之才
読み方:えいせつ の さい
意味
詩歌や文章を巧みに作る、優れた才能のこと。特に、機知に富んだ女性の詩才・文才をたたえていう。雪を見て即興で巧みな比喩を述べた中国・東晋の謝道韞の故事に由来する。
由来
中国・東晋時代(4世紀)の謝道韞(しゃどうん)にまつわる故事に基づく。雪の日、叔父の謝安が「白雪紛紛、何所似(降る雪は何に似ているか)」と問うと、謝道韞は「未若柳絮因風起(柳の綿毛が風に舞うようだ)」と見事に答えた。この機知ある詩的表現から、女性の優れた詩才を「詠雪之才」という。故事は5世紀ごろ成立の『世説新語』に見える。
備考
主に女性の詩才・文才をほめる雅語で、現代の日常会話ではあまり用いない。「雪を題材にした詩だけが上手い」という限定的な意味ではない。
誤用・混同注意
- 「詠雪」は雪について詠む才能だけを指す語ではなく、故事に基づき、特に女性の優れた詩才・文才をたたえる語である。
- 故事の原文で謝道韞が用いた比喩は雪ではなく「柳絮(柳の綿毛)」であり、「詠絮之才」と混同されることがある。
例文
- 彼女は古典詩にも造詣が深く、即興の短歌も巧みで、まさに詠雪之才を備えている。
- 雪景色を前にして美しい詩を作った娘の姿を、評者は詠雪之才の再来だと称賛した。
- 文芸誌に掲載された彼女の作品は繊細な感性に満ち、詠雪之才と呼ぶにふさわしい。
分類
類義語
対義語
- 無才無能
- 才短気浅