覆巣破卵
読み方:ふくそう はらん
意味
巣がひっくり返されれば中の卵も割れてしまうことから、家長や中心人物が滅びれば、その家族・一族・関係者もともに災難を免れず、滅亡することをいう。
由来
中国後漢末の孔融にまつわる故事に基づく。孔融が曹操により処刑されようとした際、その子どもたちが「巣が壊れて卵だけが無事であることはない」と語ったという逸話が『後漢書』孔融伝に見える。孔融の処刑は建安13年(208年)で、『後漢書』の編纂は5世紀。この「巣が覆れば卵も破れる」というたとえを四字にまとめた語である。
備考
主に、組織・家族・一族などの中心が倒れた結果、従属する者も災いを免れない場面に用いる。日常会話より文章語・故事成語として使われる。
誤用・混同注意
- 「覆巣破乱」と書くのは誤り。「卵」は「らん」と読む。
- 「覆巣之下に完卵あり」のように、故事の趣旨を取り違えないよう注意する。
例文
- 会社の不正で社長が失脚すれば、幹部も責任を問われる。覆巣破卵の事態になりかねない。
- 主君が敗れた以上、家臣だけが安泰ではいられないという覆巣破卵の理を、彼は理解していた。
- 一族の中心であった当主の没落は、親族全体を巻き込む覆巣破卵の悲劇となった。
分類
類義語
- 巣毀卵破
- 家破人亡