腹心之疾
読み方
ふくしん の しつ
意味
体の内部に生じた病気の意から転じて、身近なところや組織の内部に潜み、容易には取り除けない重大な災い・危険・敵対者をいう。国家や組織にとっての内なる脅威を表すことが多い。
由来
中国の歴史書『春秋左氏伝』哀公十一年に見える故事に由来する。春秋時代末期、紀元前484年ごろの記事で、呉の伍子胥が越を「越在我、心腹之疾也(越は我に在り、心腹の疾なり)」と警戒したとされる。原文の「心腹之疾」が、日本では「腹心之疾」として定着した。
備考
「腹心」はここでは「信頼する部下」ではなく、腹と心、すなわち体の中心部を指す。硬い文章語であり、「腹心の疾」と表記されることもある。
例文
- 経営陣は、情報漏えいを会社内部に潜む腹心之疾と捉え、調査委員会を設置した。
- 外からの競争相手よりも、不正を黙認する組織風土こそが企業の腹心之疾になりうる。
- 彼は、放置された派閥対立が国家の腹心之疾になると警告した。
類義語
- 肘腋之患
- 内憂外患
対義語
- 安穏無事
- 高枕無憂