緩兵之計
読み方:かんぺい の けい
意味
敵の攻撃や追及を一時的にゆるめさせ、その間に態勢を立て直したり、別の対策を講じたりするための計略。和睦・降伏・交渉などを持ちかけて相手の進撃を遅らせる場合にいう。転じて、結論や行動を先延ばしにするための時間稼ぎの策にも使う。
由来
中国の歴史小説「三国志演義」に見られる語。一般に明代、羅貫中の作とされ、成立は元末明初から明初(14世紀後半~15世紀頃)とされる。敵兵の進攻を「緩める」ための「計」という意味で用いられ、日本では「之」を「の」と読んで「緩兵之計(緩兵の計)」として定着した。
備考
「之」は助詞の「の」の意で、「緩兵の計」とも書く。戦略・交渉の文脈で使われるやや硬い語で、単なる譲歩ではなく、相手の行動を遅らせて時間を得る意が中心である。
別表記
- 緩兵の計
誤用・混同注意
- 「かんへいのけい」と読むのは誤りで、正しくは「かんぺいのけい」。
- 単に相手へ譲歩することを指すのではなく、相手の攻撃・追及を遅らせて時間を得るための策をいう。
例文
- 劣勢に立たされた軍は、和議を申し入れる緩兵之計によって、敵軍の進撃をひとまず止めようとした。
- 彼の「社内で検討します」という返答は、結論を先送りするための緩兵之計にすぎない。
- 期限延長の提案が、こちらの警戒を解いて態勢を整えるための緩兵之計ではないかと、交渉団は疑った。
分類
類義語
- 遅延戦術
- 時間稼ぎ
- 引き延ばし策
対義語
- 速戦即決
- 短期決戦