神仏混淆
読み方:しんぶつ こんこう
意味
日本固有の神々を信仰する神道と、外来の仏教とが対立せず、互いに影響し合って一体となったり、同じ場所で信仰されたりすること。神を仏の仮の姿とみなす本地垂迹説なども、その代表的な考え方である。
由来
仏教が日本へ伝来した6世紀ごろ以後、神社の近くに寺院が建てられたり、神を仏法の守護神として祀ったりしたことから、神道と仏教の融合が進んだ。特に奈良時代(8世紀)から平安時代にかけて広まり、中世には本地垂迹説を背景に定着した。「神仏混淆」は、この日本独自の宗教的な融合状態を表す和製の漢語である。
備考
「神仏習合」とほぼ同義で、歴史・宗教史の文脈で用いる。明治元年(1868年)の神仏分離政策により、制度上は両者を分ける動きが進んだ。
別表記
- 神仏混交
補足
- 「神仏混合」とする表記は一般に標準的な四字熟語表記ではない。通常は「神仏混淆」または「神仏混交」を用いる。
- 「神仏分離」と同じ意味だと誤解しない。「神仏混淆」は神道と仏教が融合した状態を指す。
例文
- 奈良時代以降、日本では神仏混淆の信仰が広く見られるようになった。
- この神社の境内に残る仏塔は、かつて神仏混淆が行われていたことを示している。
- 明治初年の神仏分離令によって、長く続いた神仏混淆の形態は大きく変えられた。