生死一如
読み方
しょうじ いちにょ
意味
生きることと死ぬことを、相反して切り離されたものではなく、本質的には一つの真理に属するものと見る仏教思想。生死への執着や恐れを超え、ありのままの真実を受け止める境地をいう。
由来
仏教、特に大乗仏教の「生死」と「涅槃」は本来二つではないとする思想を背景とする語。「一如」は、すべてのものの本質が一つの真如にかなうことを表す仏教語である。中国語に訳された仏典が盛んに伝わった2~5世紀頃以後の仏教語彙に基づくが、「生死一如」という四字の正確な初出時期・文献は明確ではない。
分類・構成
備考
主に仏教的・宗教的な文脈で用いる語。「生と死に違いはないから命を軽視してよい」という意味ではない。日常会話よりも法話、思想・哲学の文章などで使われる。
誤用・混同注意
- 「せいしいちにょ」と読むのは一般的ではなく、仏教語としては「しょうじいちにょ」と読む。
- 生と死の現実的な差や命の尊厳を否定する意味だと解するのは誤り。
例文
- 祖父は生死一如の考えに親しみ、死をいたずらに恐れず、今を丁寧に生きていた。
- 僧侶は法話で、生死一如とは命を軽んじることではなく、生と死を深く見つめる教えだと説いた。
- 大病を経験した彼女は、生死一如という言葉に触れ、日々の暮らしの尊さを改めて感じた。
類義語
- 生死不二
- 生死即涅槃