王法仏法
読み方:おうぼう ぶっぽう
意味
王法(国家・君主による政治や世俗の法)と、仏法(仏教の教え・戒律)のこと。中世日本では、国家の秩序と仏教の教えが相互に支え合うべきものとして捉えられた。転じて、政治的な規範と宗教的な規範を併せていう。
由来
「王法」は君主・国家による統治の法、「仏法」は仏の教えを表す語である。両者を並べた「王法仏法」は、日本の中世仏教・政治思想の中で用いられ、13世紀ごろに成立した『平家物語』にも見られる。国家の安泰には仏法の守護が必要であり、仏法も王法によって保護されるという、王法仏法相依の考え方と関係が深い。
備考
現代の日常会話ではほとんど使われず、歴史・仏教・文学の文脈で用いられる。「仏法」は単に仏教という宗教名ではなく、仏の教えやその規範を指す。
別表記
- 王法佛法
誤用・混同注意
- 「おうほうぶっぽう」とは読まず、標準的には「おうぼうぶっぽう」と読む。
- 「王法仏教」とは書かない。「仏法」は仏の教え・戒律を指す語である。
例文
- 中世社会では、王法仏法が国の秩序を支えるものと考えられていた。
- その僧は、王法仏法の調和こそが民衆の安寧につながると説いた。
- 古い記録には、反乱を王法仏法に背く行為として非難する記述がある。
分類
類義語
- 世法仏法
- 政教