獣蹄鳥跡
読み方:じゅうてい ちょうせき
意味
鳥や獣の足跡、特に獣のひづめの跡と鳥の足跡をいう。また、人の手による道や文明がまだ整っていない、自然のままの太古の状態や、文字のなかった原始的な時代をたとえていう。
由来
中国の思想書『荘子』の「馬蹄」篇にある、理想的な太古の世では山に人の通る小道がなく、鳥獣が群れ、草木が自然に生い茂っていたという叙述に基づく語とされる。『荘子』は戦国時代(紀元前4〜3世紀ごろ)に成立した。後に、鳥獣の足跡だけが見られるような未開・太古の状態を表す四字熟語として用いられるようになった。
備考
日常会話ではあまり用いない文語的・学術的な語。文字どおりの鳥獣の足跡のほか、文明化以前の自然な状態を表す。現代では「未開」という語が価値判断を伴う場合があるため、文脈に注意する。
別表記
- 獸蹄鳥跡
例文
- 開発前の島には獣蹄鳥跡だけが残り、人の往来を示す道はなかった。
- 作家は獣蹄鳥跡の太古を舞台に、人間と自然との関わりを描いた。
- この展示では、獣蹄鳥跡の時代から文字や都市が生まれるまでの歴史をたどる。
分類
類義語
- 太古洪荒
- 未開時代
- 鳥獣の足跡
対義語
- 文明開化
- 人工開削