犬牙盤石
読み方:けんが ばんじゃく
意味
君主が一族や功臣を各地に封じ、それぞれの領地を犬の牙のように入り組ませて互いに牽制させ、国の基盤を盤石にすること。転じて、複数の勢力を均衡させて、強固な統治・防衛の体制をつくることをいう。
由来
中国前漢の政治に由来する。司馬遷が紀元前1世紀ごろに編んだ『史記』の「孝文本紀」には、高祖が子弟を諸侯に封じ、その領地を「犬牙相制」させて「磐石之宗」とした趣旨の記述がある。「犬牙」と「盤石」を合わせ、日本で四字熟語として用いられるようになった。
備考
主に中国の王朝政治・領地支配を説明する際に用いる硬い語。単に「非常に堅固」という意味ではなく、勢力を入り組ませて相互牽制させる点に特色がある。
別表記
- 犬牙磐石
誤用・混同注意
- 「犬牙相制」と混同しない。「犬牙相制」は勢力・領地を入り組ませて互いに牽制することに重点がある。
- 「盤石」を「磐石」と書くことがあるが、いずれも認められる表記である。
例文
- 王朝は有力な諸侯を各地に配置し、犬牙盤石の体制によって反乱を防ごうとした。
- 歴史家は、中央と地方の勢力を互いに抑え合わせる政策を犬牙盤石の構想として説明した。
- 新制度では権限を一か所に集中させず、犬牙盤石となるよう複数の機関に分担させた。
分類
類義語
- 犬牙相制
- 相互牽制
- 盤石之宗