父子有親
読み方:ふし ゆうしん
意味
父と子の間には、互いに親しみ愛する情があるべきだということ。儒教で説く人倫の基本である「五倫」の一つで、親子(本来は父子)の情愛・親愛を重んじる考えを表す。
由来
中国の儒教経典『孟子』の「滕文公章句上」にある「父子有親、君臣有義、夫婦有別、長幼有序、朋友有信」に基づく。孟子が、人として守るべき五つの基本的な人間関係である「五倫」を説いた句である。『孟子』は戦国時代の紀元前4~3世紀ごろに成立したとされる。
備考
「親」は「おや」ではなく、親しみ・親愛を表す「しん」と読む。儒教上は本来、父と子の関係を指すが、現代では広く親子間の愛情を説く表現として理解される。
補足
- 「親」を「おや」と読んで「ふしゆうおや」としない。正しくは「ふしゆうしん」。
- 単に父親が子に愛情を注ぐ意味だけではなく、父子間に親愛の情があるべきだという儒教的な倫理を表す。
例文
- 父子有親の精神を大切にし、父親は子の成長を温かく見守った。
- 家族の形は変化しても、父子有親という考え方が示す親子の情愛は重要である。
- 儒教の授業で、五倫の一つである父子有親について学んだ。
分類
類義語
- 父慈子孝
- 親子相愛
対義語
- 父子相剋
- 親子不和