煙雨凄迷
読み方
えんう せいめい意味
霞のように細かく降る雨で、あたりの景色がぼんやりとかすみ、もの寂しく見えるさま。雨・霧・靄に包まれた山水や町並みなどを、幽玄で寂寥感のある情景として表す語。由来
「煙雨」は煙るように降る細かな雨、「凄迷」はもの寂しく、ぼんやりとして見分けにくいさまを表す漢語。中国古典の山水・詩文的表現に由来する語と考えられるが、特定の初出や成立年代は不詳。日本では漢詩文調・文語調の景物描写として用いられてきた。備考
日常会話ではほとんど使われず、漢詩・俳句・紀行文・美術批評などで、文語的に景色を描写する語。比喩的に先行きの不透明さを表すこともある。例文
- 湖畔の宿から眺める山々は、朝からの小雨で煙雨凄迷の趣を帯びていた。
- 古寺へ続く石段は霧に沈み、まさに煙雨凄迷たる風景であった。
- 旅日記には、梅雨の港町を「煙雨凄迷」と記して、その寂しさを伝えている。
- 水墨画のような煙雨凄迷の景色に、観光客たちはしばらく言葉を失った。
- 夕暮れの川面に細雨が降り続き、両岸の灯は煙雨凄迷の中にかすんで見えた。
類義語
- 煙雨濛濛
- 霧雨朦朧
- 雲煙縹渺
- 煙霞縹渺
対義語
- 晴天白日
- 快晴
- 明朗
- 雲散霧消