無声無臭
読み方
むせい むしゅう
意味
声もなく、においもないこと。転じて、感覚では捉えられないほど静かで、目立たず、形跡もないさまをいう。古典では、天の働きや徳が人の五感では測れないほど奥深く、至高であることを表す語として用いられた。
由来
中国最古の詩集『詩経』の「大雅・文王」にある「上天之載、無声無臭、至矣(上天の載は、声なく臭いなく、至れるかな)」に基づく。この詩篇の成立年代は確定していないが、紀元前11〜6世紀ごろの中国古代の詩とされる。後に『礼記』の「中庸」にも引用され、日本では漢文・儒学を通じて用いられるようになった。
備考
漢文調で格調の高い語であり、日常会話での使用は多くない。古典的には天の徳や働きの深遠さを表す。単に「音やにおいがない」という字義的用法でも使える。
例文
- 自然の営みは無声無臭のうちに進み、いつの間にか季節を移り変わらせる。
- 彼の支援は無声無臭だったが、多くの人がその恩恵を受けていた。
- この装置は無声無臭で作動するため、設置されていることに気づきにくい。
類義語
対義語
- 有声有色