温順篤厚
読み方:おんじゅん とっこう
意味
性質が穏やかで素直・従順であり、他人に対する思いやりが深く、誠実であること。また、そのような人柄をいう。「温順」は穏やかで従順なこと、「篤厚」は情け深く誠実なことを表す。
由来
「温順」と「篤厚」という二つの漢語を重ねた表現である。「温順」は穏やかで従順なさま、「篤厚」は人情が厚く誠実なさまを意味する。この四字熟語そのものについて、特定の中国古典や成立年代を示す確かな典拠は不詳である。なお、中国古典『礼記』の「温柔敦厚」は意味の近い表現だが、同一の成句ではない。
備考
主に人物の性格・人柄をほめる書き言葉として用いる。日常会話では「穏やかで誠実な人」などと言い換えることが多い。「従順」の含みがあるため、相手の主体性を論じる場面では用法に配慮する。
誤用・混同注意
- 「篤厚」を「敦厚」と取り違えやすい。「敦厚」は別の語としても用いられる。
- 「温順」を単に『おとなしく自分の意見がない』という否定的な意味だけで解釈しない。ここでは穏やかで素直な性質を評価する語である。
例文
- 祖父は温順篤厚な人柄で、近所の人々から深く信頼されていた。
- 候補者には、知識や能力だけでなく、温順篤厚な人格も求められる。
- 彼女は温順篤厚に見えるが、必要な場面では自分の意見をはっきり述べる。
分類
類義語
対義語
- 冷酷無情
- 残忍刻薄
- 横暴不遜