汗牛充棟
読み方:かんぎゅう じゅうとう
意味
書物や著作が非常に多いこと。運び出すなら牛が汗をかくほどの量であり、積んでおけば建物の棟までいっぱいになるほど大量である、というたとえ。主に蔵書・文献・著作などの膨大さを表す。
由来
中国・唐代(8〜9世紀)の文学者、柳宗元の文章「陸文通先生墓表」にある「其為書、処則充棟宇、出則汗牛馬(その書たるや、置けば棟に満ち、運び出せば牛馬が汗をかく)」に基づく。これが「汗牛充棟」という形にまとめられ、書物のきわめて多いことをいう故事成語となった。
備考
原則として、書籍・文献・著作などの量が非常に多いことに用いる。単に物が多い場合や、人の数が多い場合には通常用いない。やや硬い文章語・文語的な表現である。
補足
- 「汗牛充東」と書くのは誤り。正しくは、建物のむねを表す「棟」を用いて「汗牛充棟」と書く。
- 牛そのものが汗をかくという意味ではなく、書物を運ぶ牛が汗をかくほど書物が多いというたとえである。
- 書物以外の一般的な物量や人混みに用いるのは、本来の用法から外れやすい。
例文
- この図書館は郷土資料が汗牛充棟で、研究者にとって貴重な場所だ。
- 彼の書斎には、長年にわたって集めた専門書が汗牛充棟をなしている。
- この分野には汗牛充棟の研究書があるため、先行研究の整理だけでも容易ではない。
分類
類義語
- 蔵書万巻
- 汗牛塞棟
- 書籍浩瀚
対義語
- 寥寥無幾
- 微々たるもの