求全之毀
読み方:きゅうぜん の き
意味
他人に完全さを求めるあまり、わずかな欠点まで取り上げて非難すること。また、そのように完全を求められることで受ける非難をいう。完璧を求めすぎる態度が不当・過度な批判を生む、という否定的な意味合いを持つ。
由来
中国の古典『孟子』の「離婁章句上」にある「有不虞之誉、有求全之毀(不虞の誉れ有り、求全の毀り有り)」に基づく。戦国時代、紀元前4~3世紀ごろの孟子の言行を伝える句である。「求全」は完全を求めること、「毀」はそしることを意味し、完全を求めすぎることから生じる非難を表す。
備考
日常会話ではあまり用いない文章語・教訓的表現である。単に高い目標を持つ意味ではなく、完全さを要求して欠点を責める文脈で使う。原典では「不虞之誉」と対句になっている。
誤用・混同注意
- 自分自身が完璧を目指したために非難される意味だけに限定するのは不正確で、他者に完全を求めて生じる非難も指す。
- 「求全之棄」と書くのは誤り。『毀』は『そしる』の意である。
例文
- 一度の失敗だけで社員全体の能力を否定するのは、求全之毀にほかならない。
- 評価する側は求全之毀に陥らず、成果と改善点を分けて伝えるべきだ。
- 人気選手は常に完璧を期待されるため、些細なミスでも求全之毀を受けやすい。
分類
類義語
対義語
- 不虞之誉