欲擒故縦
読み方
よくきんこしょう
意味
捕らえたい相手をすぐに追い詰めず、あえて逃がしたり自由に行動させたりして油断させ、抵抗する力が弱まったところで捕らえる策略。転じて、相手を急いで追及せず、あえて余地を与えて有利な状況に導く駆け引きをいう。
由来
中国の兵法書『三十六計』にある第十六計「欲擒故縦」に由来する。「擒」は捕らえる、「故」はわざと、「縦」は放つ・逃がすの意で、「捕らえようとするなら、あえて放しておく」という意味である。『三十六計』の著者・正確な成立年は不明だが、現行の形は明末から清初(17世紀前後)に整えられたと考えられている。
備考
中国兵法由来の硬い表現で、日常会話では「泳がせる」「あえて泳がせる」などと言うことが多い。相手を欺いて追い込む含みがあるため、対人関係では用法に注意が必要。
例文
- 交渉相手を今すぐ問い詰めず、情報を引き出すために欲擒故縦の構えを取った。
- 捜査では、背後関係を明らかにするため、あえて容疑者を泳がせる欲擒故縦の手法が用いられることがある。
- 相手チームに一度攻め込ませてから反撃する作戦は、欲擒故縦の考え方に近い。
類義語
- 欲取姑与
- 誘敵深入
- 懐柔策
- 泳がせる