桂林一枝
読み方
けいりん の いっし
意味
多くの優れた人物の中にいる、すぐれた人物の一人をいう語。自分を、才能ある人々の中の一人にすぎないとへりくだっていう場合に用いる。単に平凡な一人という意味ではなく、優秀な者の一人であることを表す。
由来
中国・西晋の人物である郤詵(げきしん)の故事に基づく。3世紀後半、郤詵が武帝に自分の才能を問われ、「天下第一」とされた自分も、桂(かつら)の林の一本の枝、崑崙山の一片の玉にすぎないと答えたという。『晋書』郤詵伝に見え、唐代の648年ごろに『晋書』として編纂された。
分類・構成
備考
「桂林」は中国の都市名ではなく、桂(かつら)が生える林の意。しばしば「桂林の一枝、崑山の片玉」と対句で用いる。優秀な人材の一人であることをへりくだって表す、文章語的な表現である。
誤用・混同注意
- 「桂林」を中国の都市名と解するのは不適切で、ここでは桂(かつら)の林をいう。
- 単に「平凡な一人」の意味で用いるのは誤り。優れた人物が多くいる中の一人、という謙遜の表現である。
例文
- 受賞のあいさつで彼は、「私など桂林一枝にすぎず、優れた仲間に支えられた結果です」と謙遜した。
- この研究所には桂林一枝と呼ぶべき若い研究者が数多く集まっている。
- 彼女は自らを桂林一枝と控えめに語ったが、その業績は学界で高く評価されている。
類義語
- 崑山片玉
- 人中の竜
- 抜群之才
対義語
- 凡庸無能
- 平々凡々