是諸仏教
読み方:ぜ しょぶつ きょう
意味
「これが諸仏の教えである」という意。『法華経』では、すべての仏が、衆生の能力や状況に応じて無量の方便を用い、執着を離れさせて悟りへ導くことをいう。単に「さまざまな仏教宗派」を指す語ではない。
由来
『法華経』(正式には『妙法蓮華経』)方便品第二にある句である。インドで成立した大乗仏教経典を、後秦の鳩摩羅什が弘始8年(406年)に漢訳した本文に「是諸仏教、無量方便、引導衆生、令離諸著」と見える。「是」は「これ」、「諸仏教」は「諸仏の教え」の意で、「これが諸仏の教えである」と訓読する。
備考
日常会話で単独に使う語ではなく、法華経の講義・注釈や日蓮系仏教などの文脈で引用されることが多い。「是」は意味としては「これ」であり、「諸仏教」は諸宗派の仏教という意味ではない。
別表記
- 是諸佛教
誤用・混同注意
- 「諸仏教」を「諸々の仏教宗派」の意味に解するのは誤りで、「諸仏の教え」を表す。
例文
- 『法華経』方便品には、「是諸仏教、無量方便、引導衆生」と説かれている。
- 研究者は是諸仏教を、方便によって衆生を導く諸仏共通の教えとして解説した。
- 講義では、是諸仏教を「これ諸仏の教えなり」と訓読し、その前後の文脈を確認した。
分類
類義語
- 仏法
- 諸仏の教え
- 如来の教え