易子而食
読み方
えきし じしょく
意味
飢饉や戦乱による極度の食糧不足のため、親が自分の子を食べることを避けようとして、他人と子どもを交換して食べること。人間性さえ損なわれかねないほどの、きわめて悲惨な飢餓・窮乏の状況を表す。
由来
中国の歴史書『春秋左氏伝(左伝)』宣公15年の故事に基づく。紀元前594年ごろ、楚が宋を長期包囲した際、宋の人々が飢えのため「子を交換して食べ、死者の骨を薪にした(易子而食、析骸以爨)」と記された。「易」は交換する、「而」はそして、「食」は食べる意。
備考
中国の故事に由来する非常に重い歴史的表現で、日常会話ではほとんど用いない。現代の出来事に安易に比喩として使うと、被害の深刻さを軽視する印象を与えるおそれがある。
例文
- 『左伝』は、楚の包囲を受けた宋で、人々が易子而食に至ったほどの惨状を伝えている。
- 長期の飢饉は住民を易子而食という、想像を絶する境地へ追い込んだとされる。
- 易子而食という故事は、戦争や包囲が市民の生活にもたらす深刻な被害を示す表現として引用される。
類義語
- 析骸以爨
- 飢餓困窮
対義語
- 豊衣足食
- 衣食豊足