断雲孤鶴
読み方:だんうん こかく
意味
ちぎれ雲と、一羽で飛ぶ鶴の意。俗世間のしがらみや名利から離れ、孤高で自由な生活を送る人、またはそのような境遇をたとえる。孤独であることよりも、世俗に束縛されない清らかで自在な生き方に重点がある。
由来
中国の史書『宋史』に見える語とされる。空を漂う「断雲(ちぎれ雲)」と、群れずに飛ぶ「孤鶴」を並べ、世間を離れて自由に生きる隠者・高士の姿を表した。『宋史』は元代の1345年ごろに編纂されたが、語の背景には宋代(10~13世紀)の隠逸思想や文人文化がある。
備考
主に文章語・漢文調の表現で、日常会話ではあまり用いない。「閑雲孤鶴」も近い意味を持つが、別の成立した四字熟語である。単なる寂しさや孤立を表す語ではない。
誤用・混同注意
- 「断運孤鶴」と書くのは誤り。正しくは「断雲孤鶴」。
- 「閑雲孤鶴」と混同されやすいが、「閑雲孤鶴」も別に成立する四字熟語である。
例文
- 彼は退職後、山里で畑を耕しながら暮らしており、まさに断雲孤鶴の趣がある。
- 名声や利益を求めず旅を続けるその画家の生き方は、断雲孤鶴という言葉にふさわしい。
- 断雲孤鶴を理想とするなら、他人との関係を断つのではなく、世俗の評価に縛られない心を持つことが大切だ。