抽薪止沸
読み方:ちゅうしん しふつ
意味
問題や争いの表面だけを取り繕うのではなく、原因・根源を取り除いて根本的に解決すること。「薪を抜けば、釜の湯の沸騰は止まる」というたとえに基づく。
由来
中国の史書『北斉書』斛律羌挙伝に見える「抽薪止沸、剪草除根(薪を抜いて沸騰を止め、草を刈って根を除く)」に基づく。北斉は6世紀(550~577年)の中国王朝であり、この句は問題の原因を断つべきだという考えを、釜の下の薪を抜く行為にたとえたもの。『北斉書』自体の成立は唐代の636年頃。
備考
単なる応急処置ではなく、原因そのものを除くという肯定的な意味で用いる。類義語の「釜底抽薪」も、釜の底の薪を取り除く意から根本的解決を表す。
誤用・混同注意
- 「釜底抽薪」と混同されることがあるが、両者は別の四字熟語である。
- 「抽心止沸」と書くのは誤り。正しくは「抽薪止沸」。
例文
- 不正の再発を防ぐには、担当者を処分するだけでなく、制度の欠陥を改める抽薪止沸の対策が必要だ。
- 苦情が起きるたびに謝罪するだけではなく、情報共有の仕組みを見直すことが抽薪止沸につながる。
- 感染拡大を抽薪止沸するため、発生源の特定と適切な対策を急いだ。
分類
類義語
- 釜底抽薪
- 抜本塞源
- 根本解決
- 剪草除根
対義語
- 対症療法
- 姑息療法
- 弥縫策