抱関撃柝
読み方:ほうかん げきたく
意味
門のかんぬきを守る門番と、夜回りで拍子木を打つ見回り役を務めること。転じて、身分や待遇の低い役人・職務、またはそのような地位にある人をいう。古くは卑しい職と見なされがちだったが、社会を支える必要な務めという文脈でも用いられる。
由来
中国の儒学書『孟子』万章章句下にある「抱関撃柝者、皆有常職以食於上」に基づく。抱関は城門などのかんぬきを抱えて門を守ること、撃柝は夜間に柝(拍子木・木の鳴子)を打って見回ることを指す。『孟子』は戦国時代、紀元前4~3世紀ごろに成立したとされ、この句では門番や夜回りのような者にも一定の職と給与が必要だという趣旨が述べられている。
備考
現在の日常会話での使用頻度は高くない漢語的な表現である。単に「門番・夜回り」を指すほか、転じて下級の官職や卑しいと見なされた職務を表す。人を見下す文脈にならないよう注意が必要。
別表記
- 抱關擊柝
補足
- 「抱関撃析」と書くのは誤り。正しくは「抱関撃柝」であり、「柝」は夜回りで打つ拍子木・木片をいう。
- 「柝」を「たく」以外に読んだり、全体を「ほうかんげきせき」と読んだりしない。標準的な読みは「ほうかんげきたく」。
例文
- 彼は抱関撃柝の役から官吏としての勤めを始め、のちに重要な職務を任された。
- 古代の政治では、抱関撃柝の者にも生活を支えるための俸給を与えるべきだと考えられた。
- 抱関撃柝のような目立たない仕事であっても、社会の安全を守るうえで欠かせない。
分類
類義語
- 門番
- 守衛
- 下級役人
- 卑官末職
対義語
- 高官顕職
- 高位高官