漢字辞典.com

検索
投鼠忌器

読み方

とうそ きき

意味

「鼠を打とうとして器物を壊すのを恐れる」という意から、害をなす人物を処罰・排除したいが、その人物が権力者や大切な人・物と近い関係にあり、処置すると周囲にも損害が及ぶため、思い切って手を出せないことをいう。

由来

中国前漢時代(紀元前2世紀ごろ)の政治家・思想家である賈誼(かぎ)の著作『新書』の「容経」に見える故事に基づく。「鼠に物を投げて退治しようとしても、近くの器を傷つけるのが怖くて投げられない」というたとえを、君主の近くにいる有力な臣下を処罰しにくい事情にたとえたもの。

分類・構成

備考

「投鼠して器を忌む」と訓読することもある。政治や組織運営などで、問題人物が有力者・重要な利害関係者と結び付いているために処分しにくい状況を、やや批判的に表すことが多い。

誤用・混同注意

  • 単なる慎重さや臆病さの意味ではない。処置によって周囲の大切な人・物にも損害が及ぶことを恐れ、対象に手を出せない状況をいう。

例文

  • 不正を働く幹部を処分すれば主要取引先にも損害が及ぶため、会社は投鼠忌器の状態にある。
  • 権力者の側近である彼を告発すれば組織全体が混乱しかねず、当局は投鼠忌器で強硬策を取れない。
  • 問題の利用者だけを排除したいが、善良な利用者の利便性まで損なうなら、投鼠忌器にならないよう制度を設計すべきだ。

類義語

  • 因噎廃食
  • 畏首畏尾

対義語

この四字熟語に使われている漢字