懐瑾握瑜
読み方:かいきん あくゆ
意味
優れた徳や才能を身に備えながら、それを大切に守り持っていること。「瑾」「瑜」はともに美しい玉の名であり、転じて高潔な人格・才能を表す。とくに、世に十分認められなくても徳才を失わない人物をいう。
由来
中国戦国時代(紀元前4~3世紀ごろ)の屈原の作と伝えられる『楚辞』「九章・懐沙」にある「懐瑾握瑜兮、窮不知所示(瑾を懐にし瑜を握るも、窮して示すところを知らず)」に基づく。美玉である瑾・瑜を胸に抱き手に握る姿を、高い徳や才能を備えることにたとえた語である。
備考
非常に難解で使用頻度の低い漢語的な四字熟語。日常会話よりも、漢詩・古典の解説や人物評で用いられる。「瑾」「瑜」はいずれも美玉を表す字である。
別表記
- 懷瑾握瑜
誤用・混同注意
- 「懐瑾握玉」とするのは誤り。後半は美玉の名である「瑜」を用いる。
- 「かいきんあくぎょ」と読むのは誤りで、標準的な読みは「かいきんあくゆ」。
例文
- 彼は名声を求めず研究を続ける懐瑾握瑜の人である。
- 逆境にあっても信念と品位を失わない彼女の姿は、まさに懐瑾握瑜といえる。
- 評伝は、その詩人を世に知られぬ懐瑾握瑜の士として描いている。
分類
類義語
- 抱玉懐珠
- 韞匱蔵珠