懐宝夜行
読み方
かいほう やこう
意味
宝物を懐に入れたまま夜道を歩けば、周囲の人にはその価値が分からないことから、優れた才能や学識を持ちながら世間に知られず、能力を発揮する機会にも恵まれないことをいう。
由来
中国・東晋の道教思想家、葛洪(かつこう)が4世紀前半に著した『抱朴子』に見える表現とされる。宝を懐に入れて夜中に歩けば、その宝は人目に触れず価値も認められない、という情景を、才能を持ちながら世に認められない人物にたとえたもの。
分類・構成
備考
主に文章語・教養的な表現として用いる。単に宝を持って夜道を歩くという字義ではなく、現代では「才能が認められない不遇」の比喩として使われることが多い。
誤用・混同注意
- 「懐才夜行」は誤りで、正しくは「懐宝夜行」。
- 単なる「宝を隠して夜逃げすること」の意味と解するのは不適切で、通常は才能が世に認められないことをいう。
例文
- 彼は独創的な研究を続けていたが発表の場がなく、長く懐宝夜行の状態にあった。
- 地域で技を磨く職人を懐宝夜行に終わらせないため、作品を紹介する展示会を企画した。
- 組織が人材を正当に評価しなければ、有能な社員を懐宝夜行にしてしまう。
類義語
- 懐才不遇
- 埋没不遇
対義語
- 立身出世
- 飛黄騰達