懐古傷今
読み方
かいこ しょうこん
意味
昔の事物・時代を懐かしく思い、それと比べて現在のありさまを悲しみ嘆くこと。「懐古」だけでなく、現状への不満や哀惜の気持ちを含む、やや文語的な表現。
由来
中国の作家・魯迅が1930年代に著した随筆集「且介亭雑文二集」所収の「田軍作『八月的郷村』序」で用いた語に基づく。そこでは、過去をしのんで現在を嘆く文芸界の感情を「懐古傷今の情緒」と表現している。
分類・構成
備考
日常会話ではあまり用いない文語的な四字熟語で、「懐古」よりも強く、現在を悲観・憂慮する感情を表す。単に昔を懐かしむだけの場合には適さない。
誤用・混同注意
- 「傷今」を「しょうきん」と読まない。正しくは「しょうこん」。
- 単なる懐旧・郷愁だけを表す語と理解するのは不十分で、現在を悲しみ嘆く意味を伴う。
例文
- 再開発で古い商店街が姿を消したのを見て、住民たちは懐古傷今の思いを抱いた。
- 戦前の写真を眺める祖父の話には、懐古傷今の情がにじんでいた。
- この小説には、失われた故郷を惜しみ現代社会を憂える懐古傷今の情緒が漂っている。
類義語
- 感旧之哀
- 今昔之感
- 撫今追昔
対義語
- 喜新厭旧
- 未来志向