感旧之哀
読み方:かんきゅう の あい
意味
昔の出来事・人物・場所などを思い出し、過ぎ去った時へのなつかしさとともに抱く悲しみや感慨をいう。「旧」は過去・昔の意、「之」は「の」、「哀」は悲しみの意。単なる懐旧ではなく、失われたものへの哀惜の気持ちを含む。
由来
中国の正史『晋書』羊祜伝を出典とする故事成語。西晋(3世紀)の武将・羊祜が、古跡や景勝を訪れては、かつてそこを訪れた賢人たちも今は世に名を残さず消えていったことを嘆いた逸話に基づくとされる。『晋書』自体は唐代の648年に編纂された。「旧を感ずる哀しみ」の意。
備考
文章語・教養語として用いられる、やや古風な表現。過去を懐かしむだけでなく、過ぎ去って戻らないものへの哀惜を表す。日常会話では「昔を思う悲しみ」などと言い換えることが多い。
例文
- 故郷の旧校舎が取り壊されると聞き、私は感旧之哀を覚えた。
- アルバムの古い写真を眺めるうちに、彼は感旧之哀に沈んだ。
- 再開発前の街並みを歩くと、昔を知る人々は感旧之哀を抱かずにはいられなかった。
分類
類義語
- 懐旧之情
- 懐古之情
- 今昔之感