愛莫能助
読み方
あい ばく のう じょ
意味
相手を気の毒に思い、助けたいという気持ちはあるものの、事情や能力の限界のために助けることができない、という意味。「愛」はここでは単なる愛情ではなく、惜しむ・同情する意を表す。
由来
中国の古典『詩経』「大雅・烝民」にある「維仲山甫挙之、愛莫助之(仲山甫を推挙するが、愛してもこれを助けることができない)」に由来するとされる。『詩経』の詩は西周時代から春秋時代(おおむね紀元前11世紀~紀元前6世紀頃)に成立したものを含む。「愛莫助之」が後に「愛莫能助」という形で定着した。
備考
日常会話ではあまり多用されず、文章語・硬い表現として用いられる。単に「助けたくない」のではなく、「助けたい気持ちはあるが助ける手段がない」という無力感や同情を含む。
例文
- 彼の力になりたいのは山々だが、規則上、私には愛莫能助だ。
- 資金も人員も不足しているため、その地域への支援要請には愛莫能助と答えざるを得なかった。
- 事情には深く同情するが、私個人では解決できず、愛莫能助である。
類義語
- 心有余而力不足
- 力及ばず
- 無力無援
- 救援不能
対義語
- 全力支援
- 積極援助
- 尽力相助