愛別離苦
読み方:あいべつり く
意味
愛する家族・友人・恋人などと、死別や離別によって別れなければならない苦しみ。仏教で説く「八苦」の一つで、愛着している人や物を失うつらさを指す。
由来
古代インド仏教における「苦」の分類に由来する。サンスクリット語の「priyaviprayoga-duḥkha(愛する者との別離の苦)」が漢訳仏典で「愛別離苦」と訳され、八苦の一つとして定着した。中国では北涼訳の大般涅槃経(5世紀前半、421~430年頃)などに説かれ、日本へも仏教の伝来とともに伝わった。
備考
「四苦八苦」の八苦の一つ。日常では単に別れのつらさの意味でも用いられるが、仏教では愛着する対象との別離によって生じる苦をいう。
補足
- 「愛離別苦」と語順を入れ替えない。標準形は「愛別離苦」。
- 読みを「あいべつりぐ」としない。正しくは「あいべつりく」。
例文
- 親しい友人の海外移住が決まり、彼女は愛別離苦をしみじみと感じていた。
- 家族との死別を経験して、愛別離苦という言葉の重みを実感した。
- 仏教では、愛別離苦を含む八苦から解放されることが重要な課題とされる。
分類
類義語
- 生離死別
- 別離の苦しみ
- 死別の悲しみ