徳本財末
読み方
とくほん ざいまつ
意味
人としての徳・道義を根本とし、財産や利益はそれに従う末のものと考えること。利益の追求よりも、人格・信義・倫理を優先すべきだという儒教的な価値観を表す。
由来
中国古典の「大学」にある「徳者本也、財者末也(徳は本なり、財は末なり)」という句に基づく。この句を四字に縮めたものが「徳本財末」である。「大学」は「礼記」に収められた篇で、本文の成立時期には諸説あるが、戦国末期から前漢期(紀元前3〜1世紀頃)にかけて成立・編纂されたと考えられている。
分類・構成
備考
儒教的な倫理観を表す語であり、財産や利益そのものを否定する意味ではない。利益よりも徳・信義を優先し、利益は正しい行いに従うものとする考え方である。
誤用・混同注意
- 「財本徳末」と取り違えると、財を根本、徳を末とする正反対の意味になる。
- 「財」を「才」と書かないよう注意する。
例文
- 短期的な利益だけを追わず、徳本財末の姿勢で企業を経営することが、長い信頼につながる。
- 祖父は徳本財末を信条とし、もうけよりも約束を守ることを大切にした。
- 地域との信義を失ってまで利益を得るのは、徳本財末の考え方に反する。
類義語
- 重義軽財
- 義を重んじ利を軽んじる
対義語
- 財本徳末
- 拝金主義
- 金銭至上主義