幽明異途
読み方
ゆうめい いと
意味
死者のいる冥界と、生者のいる現世とは別の道・世界であり、死によって隔てられた者どうしは、もはや直接会えないこと。転じて、親しい人との死別による永遠の別れをいう。
由来
中国・北斉の顔之推が著した『顔氏家訓』の「風操」篇にある「生死異路、人鬼殊途(生者と死者、人と鬼とは行く道が異なる)」という趣旨に基づく。『顔氏家訓』は6世紀後半ごろに成立したとされる。「幽明」は死者の世界と生者の世界、「異途」は道が異なる意である。
分類・構成
備考
文章語的で、死別の悲しみや、生者と死者の越えられない隔たりを荘重に表す語である。日常会話では「死別する」「あの世とこの世に分かれる」などの言い方が一般的。
誤用・混同注意
- 「異途」は「いと」と読む。「いず」などと読まない。
- 「幽明異路(ゆうめいいろ)」は類似・異表記として用いられることがあるが、指定語の表記は「幽明異途」。
例文
- 事故で友を失い、昨日まで語り合っていた二人は幽明異途となった。
- 祖母とは幽明異途に隔てられた今も、命日にその教えを思い出している。
- この小説は、幽明異途の夫婦が夢の中で再会する場面から始まる。
類義語
- 幽明相隔
- 人鬼殊途
- 陰陽永隔