幽明異境
読み方:ゆうめい いきょう
意味
生者が住む現世と、死者がいる幽界・冥界とは、まったく別の世界で交わらないということ。転じて、死別によって生きている者と亡くなった者が隔てられることをいう。
由来
「幽明」は、幽(暗く目に見えない冥界)と明(明るく目に見える現世)を対置した漢語で、中国古典以来用いられてきた語である。「異境」は異なる世界・場所の意。この二語を合わせて、生者と死者の世界の隔たりを表す表現として定着した。特定の典拠となる一書や、四字熟語としての正確な成立年代は不詳である。
備考
主に死別を述べる硬い文語的な表現で、弔辞・追悼文・文学作品などで用いられる。「幽明」は単なる明暗ではなく、現世と冥界、生者と死者の対比を表す。
例文
- 恩師の訃報に接し、私たちは今や幽明異境となったのだと痛感した。
- 作者は、生者と死者が幽明異境にあるという観念を小説の主題に据えた。
- 追悼式では、幽明異境にある戦友をしのび、参列者全員で黙祷をささげた。
分類
類義語
- 幽明境を異にする
- 死別
- 生死の隔たり