山川草木
読み方:さんせん そうもく
意味
山・川・草・木、すなわち自然界に存在するあらゆるものをいう。自然の景物全体を表す語として用いるほか、仏教では「山川草木悉皆成仏」の形で、生命をもたない自然物にも仏性や成仏の可能性があるとする思想を表す。
由来
「山」「川」「草」「木」を並べ、自然界全体を表した漢語的な列挙表現である。仏教的な用法は「山川草木悉皆成仏」に基づく。思想的背景には、唐代8世紀の天台僧・湛然が唱えた、無情のものにも仏性を認める「無情有性」の説がある。日本では平安時代以降、天台教学や本覚思想の中で広く用いられた。四字だけの形の初出は特定しにくい。
備考
単独では自然一般を指す名詞的な語で、日常会話より文章語や宗教的な文脈で用いられやすい。「山川草木悉皆成仏」の前半として見かけることが多い。
例文
- 窓の外では、山川草木が秋の色に染まっていた。
- 彼は山川草木を題材として、水墨画を描き続けた。
- 寺の講話では、山川草木悉皆成仏という天台仏教の思想が紹介された。
分類
類義語
- 自然界
- 山河大地
- 森羅万象