尊古卑今
読み方:そんこ ひこん
意味
昔の制度・思想・文化・人物などを尊いものとして重んじ、現代のものを価値が低いとして軽んじること。古いものを無条件に良いとし、新しいものを低く評価する態度をいう。批判的な意味合いで用いられることが多い。
由来
中国の古典『荘子』外物篇にある「夫尊古而卑今、学者之流也(そもそも古を尊び今を卑しむは、学者の流れなり)」に基づく。『荘子』は戦国時代(おおむね紀元前4~3世紀)の思想書で、この語は古い学説ばかりを重んじる学者の傾向を述べたものとされる。
備考
古典を尊重すること自体を非難する語ではなく、古いものを無批判に崇拝し、現在のものを不当に低く見る態度をいう。一般に否定的・批判的な文脈で使われる。
誤用・混同注意
- 「温故知新」と同義とするのは誤り。「温故知新」は古い事柄を学んで新しい知識・道理を得る意であり、現代を軽んじる意味はない。
例文
- 伝統を守ることは大切だが、何でも尊古卑今の立場で判断すれば、現代の課題を見失いかねない。
- 彼の批評には、昔の作品だけを高く評価する尊古卑今の傾向が見られる。
- 教育制度を論じる際には、尊古卑今にも安易な新しさの追求にも偏らない視点が必要だ。
分類
類義語
- 尚古主義
- 復古主義
- 好古趣味