寒灰枯木
読み方:かんかい こぼく
意味
冷え切った灰と枯れた木の意。転じて、生命力や活気がすっかり失われているさまをいう。また禅の文脈では、欲望・執着・妄念を離れ、心が静まり返った無心の境地を表す。ただし、前後の文脈によっては、生気のない停滞した状態を批判的にいうこともある。
由来
中国・戦国時代(前4~前3世紀ごろ)の『荘子』「斉物論」にある、「形は槁木のようであり、心は死灰のようである」という趣旨の表現を踏まえた語。そこに見える「槁木」「死灰」という、生命や働きの失われたイメージから成立した。後世には中国禅・日本の禅語の文脈でも用いられ、無念無想の境地を表す語としても定着した。
備考
日常会話ではあまり使われず、文章語・禅語として用いられる。無欲で静かな境地を表す場合と、生気や活力のない状態をいう場合があるため、文脈で意味を判断する。
補足
- 「寒灰古木」は誤りで、正しくは「寒灰枯木」。
- 「槁木死灰(枯木死灰)」と近い意味だが、同一の表記ではなく別に定着した四字熟語である。
例文
- 長く人の手が入らない工場跡は、寒灰枯木のようにひっそりとしていた。
- 失敗を重ねた彼は、しばらく寒灰枯木の状態で何事にも意欲を示さなかった。
- 禅の修行では、寒灰枯木の静けさに執着するのではなく、そこから自在に働くことも重んじられる。
分類
類義語
- 槁木死灰
- 枯木死灰