安常守分
読み方
あんじょう しゅぶん
意味
平穏で変わりのない生活に満足し、自分の立場・身分・役割として定められた本分を守ること。むやみに高望みしたり、分を越えた行動をしたりしないという意味である。
由来
清代18世紀の曹雪芹による中国小説「紅楼夢」に見える語とされる。同書第八回の「若安常守分、尽可保全(もし平常に安んじて本分を守るなら、十分に身を保てる)」という趣旨の表現に由来する。「常」は平常、「分」は身分・本分をいう。
分類・構成
備考
日本語ではやや稀な文章語で、日常会話では「分を守る」「身の丈に合った暮らしをする」などと言うことが多い。前近代的な身分秩序を肯定する響きを伴う場合もある。
誤用・混同注意
- 「安分守己」と混同して「安分守分」と書くのは誤り。
- 「分」を「ふん」と読まず、「しゅぶん」と読む。
例文
- 祖父は安常守分を旨とし、派手な暮らしを求めず家業を守り続けた。
- 彼女は安常守分の生活を選んだが、それは消極的というより自らの価値観に基づく選択だった。
- 組織が安常守分だけを美徳とすれば、新しい挑戦をする人材が育ちにくくなる。
類義語
対義語
- 越権行為
- 放縦不羈