夏山如碧
読み方
かざん じょへき
意味
夏の山が、草木の生い茂りによって青緑色に美しく見えるさまをいう。夏山の深くみずみずしい緑や、生命力に満ちた山の景観をたたえる表現である。
由来
中国・北宋期(11世紀後半)の山水画論、郭熙の『林泉高致』にある四季の山の描写が背景とされる。同書には「夏山蒼翠而如滴(夏の山は青々としずくが垂れるようだ)」とあり、「夏山如碧」はその趣旨を四字に整えた表現として用いられる。
分類・構成
備考
主に漢文調・文章語として、夏の山の景観を雅やかに表す語である。日常会話よりも、詩歌、紀行文、絵画評などで用いられる。「夏山如滴」は『林泉高致』の原文に近い表現。
誤用・混同注意
- 「夏山如滴」は郭熙『林泉高致』の原文に近い表現であり、「夏山如碧」と同一の表記ではない。
- 「碧」を「壁」などと書き誤らないよう注意する。
例文
- 登山道を抜けると、眼前には夏山如碧の雄大な景色が広がっていた。
- 画家は夏山如碧の趣を表すため、深い青緑を幾重にも重ねた。
- 梅雨が明けた朝、窓から見える山並みはまさに夏山如碧であった。
類義語
- 夏山蒼翠
- 緑樹成陰
- 青山緑水