因材施教
読み方:いんざい しきょう
意味
教える相手一人ひとりの才能・性質・理解度などに応じて、最も適した方法や内容で教育を行うこと。「材」は人の資質や能力をいう。すべての人に同じ教え方をするのではなく、個性や状況に合わせて指導するという意味。
由来
中国の古典『論語』における孔子の教育姿勢を、南宋時代(12世紀)の朱熹(朱子)が注釈した『論語集注』の「孔子教人、各因其材(孔子は人を教えるのに、それぞれその材に因る)」という句に基づく。孔子自身は紀元前5世紀ごろの人物であり、弟子ごとに異なる答えを与えた逸話に、その教育観が示されている。
備考
教育・指導の場面で用いることが多い語。単なる「えこひいき」ではなく、個人差を踏まえて適切な方法を選ぶという肯定的な考え方を表す。企業研修や子育てについても使われる。
誤用・混同注意
- 「因才施教」と書くのは一般に誤り。「材」は人の才能・資質を表し、標準的な表記は「因材施教」。
例文
- 教師は生徒の理解度を見極め、因材施教の方針で授業を進めている。
- 一律の研修だけでなく、社員の経験や適性に応じた因材施教が重要だ。
- 子どもの得意分野を伸ばすには、家庭でも因材施教を心がけたい。
分類
類義語
- 個別指導
- 適性教育
- 対機説法
- 因機説法
対義語
- 画一教育
- 一律教育